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今夜は声が聴きたい
やっと 章テーマの付け方が分かった。
誰かの声が聴きたかった。
女性 綺麗で可愛い 自分を大切に思ってくれていると確信出来る人物
電話帳に一人しか居なかった
何年ぶりであろうか久方ぶりに電話帳を見てみると、絶対に押してはならないアンタッチャブルな名が揃い踏み
昔の恋人の友達
思い出したくない職場の上司・同僚・部下
中には削除することさえ躊躇させるおぞましい面々も
個人の感想です
自分にとって最も危険な女が一人
今でも頼んだらやらせてくれそうな女
押しに弱い隙のある女
一度気の迷いでそうなりかけた
向こうから帰らないでってしつこく深夜まで引き留めてきたらやりたくなるじゃないか
間違いも起こる
起こるでしかし
セーフかアウトかと言ったらアウトだったが幸い審判が居なかった
我に返る
声を聴くに最適な唯一の相手
それは従姉であった。
スマートフォンには電話機能がついていた。
そう気づかせられる位他人に電話をしていない
電話嫌いなんです耳遠いから
従姉の声
柔和で優しい
電話先からでも綺麗で可愛いのがわかる様な
自分にとっては「まるで」姉のような存在である
実姉は種違いでこの世に産まれてすぐ死んだそうだ
代わりに私が生を受けた
こちらから頼んだ覚えはない
話は3つ
大伯父の事
疫病の事
長男坊の事
大伯父は癌のようだ
辛い
疫病については感染者の特定力の末恐ろしさ
口コミはインターネットより速かった
不倫帰国という井戸端会議にはとびっきり恰好のネタである
聞くところによると家族もろとも
家に住めなくなったらしい
勿論風の噂 風説である
長男坊が「僕は天才だから大丈夫」といって家でゲームばかりしているらしい
親を出し抜く自称天才児
危険な臭いがする
ちなみに私は自らを天才と呼ぶのではなく天才と呼ばれたほうである
黒板に書いてあったことを記憶したまま忘れても例えばチョークとかラーフル(黒板消し)とかカレンダー等で黒板に書かれていた記憶を復元出来たので板書をする意味がわからなかった
一番使ったのが給食の献立表
なお日本語に限る
数字や記号 その他諸外国の言語は記憶も復元も出来なかったので当該教科についてはお察しの通りである
まあ天才にとってテストは出来て当然であり数値で計れる分野については興味がない 皆もそうであろう
なお英数学
思うに
ガクブルであった
容姿が優れておればただ居るだけで靴箱に恋文が入り
頭脳が優れておればただ擦るだけで屑共に利用される
皆もそうであろう
そんなことはどうでもいい
今夜は声が聴きたかった
女性の声 優しい声
俺を大切に思ってくれている人の声
それが叶った
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