prologue

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『一目惚れ』なんて信じない。 だって一目見ただけで相手の何がわかる? どんな名前で、どんな性格で、どんな風に生きてきたかなんて、一目見ただけではわからないだろ。 第一印象が『最高』なら、その後はどうなる? それ以上になることなんてあるのか? 大抵は初めて話した瞬間顔色を変える。それが現実だ。 一目惚れなんてありはしない。 あったとしてもそれはただの幻想。 でも。ふと考えることがある。 一目見ただけなのに、弱いところも、ダメな部分も、全部ひっくるめて『守りたい』と思ってしまった幼い頃のあの瞬間。 あれも、ただの幻想だったのだろうか。 若い頃の俺は頭でっかちで何もわかっていなかった。いや、わかろうとしなかった。 『一目惚れ』の先に続く物語を...。
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