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思わず大きな頓狂な声が出て、周囲の一部の人がチラリとこちらを一瞥し、口を塞いだ。自然に動きが止まってしまった。
話の継ぎ穂が見つからず黙り込んだ。自分に向かって波が押し寄せ、砂に広がる感覚が心の奥で沁み込んだ。
頭の中が混乱した。今、私に何が起こっているのだろうか。周りの賑わいが遠く感じられた。私なんかを好きになるなんて、長谷川君は好事家だ。
私が綺麗になった? それは錯覚ではないか。何も考えられずぼんやり空虚を向く。
「まぁ、想定内の答えやったし。それ以上は俺は何も言うことはない」
長谷川君はシェイクを勢いよく啜る。どこか突き放した物言いだった。
「うん。じゃあな。頑張ってな。応援しとるから」
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