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「響、別れよう。」 仕事終わりの金曜日の夜。 所謂花金と呼ばれる今日、私はスーパーで食材と彼が好きな銘柄のワインを買って、彼の住むアパートに向かった。 朝から一日中雨が降り続いていたけれど、今日は2人が付き合って1年の記念日。    傘をさしながら重いレジ袋を2つ抱えるのを物ともせず、私は浮かれ気分で彼の住むアパートに向かった。   傘を畳んでコンクリートの階段を上り3階の一番奥。 ここが付き合って一年経つ彼、翔太の部屋だ。 今日は彼の方が早く仕事を終えて家で待っているため、合鍵を取り出さずに玄関のドアを開けた。
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