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「お前…この大雨の中何やってんだよ」
「主任こそ…どうしてここに……」
「それはこっちのセリフだ。」
主任の切れ長で涼しげな目が呆れたようにしゃがみ込んでいる私を見ている。
黒原主任は右手で私の方に傘をやり、もう片方の手で私の腕を掴んで立ち上がらせた。
「主任……」
「…ワケは後で聞く。
とりあえず俺ん家そこだから来い。
…そんなずぶ濡れじゃ帰れないだろ。」
主任は私に答える隙を与えず、強引に私を引っ張って歩き始めた。
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