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なんだか申し訳ないことをしてしまったな…と思い俯いていると、再びエレベーターが音を立てた。
「…部屋、片付いてないけどいいな?」
私が急に押しかける形になっているのだ。
コクコクと頷くと主任が部屋のドアを開けてくれた。
「…お邪魔します。」
主任はドアを閉めるとコートを脱ぎながら部屋に入っていく。
私は全身ずぶ濡れのため部屋に上がるわけにはいかず、なるべく玄関を濡らさないようにと扉の前に体を寄せた。
「…何やってんだ、上がれよ」
「駄目です…お部屋濡らしちゃうので。」
主任はフッと「今更だろ」と笑って、今取ってきてくれたのであろうタオルを私に手渡してくれた。
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