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「響!!」 後ろから翔太の声が聞こえたけれど振り返ることなく、階段を一気に駆け下りた。 外はさっきと変わらず雨が降り続いている。 一階まで降りて部屋に傘を忘れたことに気が付いたけれど戻れるはずもなく、そのまま外に飛び出した。 「…冷たい。」 今は一年で最も寒いと言われている2月。 冷たい雨が容赦なく身体を突く。 …まるで不倫していた私を責めるかのように。 「どうして……」 すれ違う人はみな不思議そうに、ずぶ濡れになりながら歩く私に目をやる。 居た堪れなくなり、なるべく視線を下に向けながら足を動かした。
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