獄ノ爾:二人の『さん』
5/5
読書設定
目次
前へ
/
72ページ
次へ
わたしは、母以外の家族を知らない。 幾ら聞いても、
さ
ん
が大きくなったらね、と母は言葉を濁らせた。 だけど、わたしは十分大きくなった。 義務教育を卒業する程には、大きくなった。 身長だって母よりも高くなった。 そろそろ、教えてもらっても良い年頃ではないだろうか? 家族のこと。 父親のこと。 わたし自身のこと。 どうしてわたし達には、
苗
字
が
な
く
、共に
さ
ん
と呼ばれているのかを。
/
72ページ
最初のコメントを投稿しよう!
65人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
6,659(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!