第39話……変化

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変化(14) 楡崎(にれさき)さんと龍が近所の公園で仲良くなっていたなんて、全然知らなかった。 この港町には男性の出産ができる施設がないらしく、わざわざ月野総合病院に事前入院して出産したそうだ。 その頃会っていたらしい。 「こっちにどうぞ、まだ勇矢と仕事の話が終わってないみたいですし。」 一度裏へ行った楡崎さんは、戻ってきてこう誘ってくれた。 そこは応接セットが置かれていて、窓からは海が見える。 「海、いいですね。うちは、住み良いけど、和む風景とかとは無縁ですからねぇ。」 「田舎だと、変わり映えしなくて海も見飽きて来ちゃいますよ!まぁ、うちは水産加工するんで離れられないけど、都会もいいじゃないですか。あの公園、好きでしたよ。うちは目の前海だし、チビがいるから、安全な遊び場が欲しくて。」 楡崎さんは、コーヒーを淹れてくれた。 おなかぱんぱんなんだけど。 それでもいい香りだったので、ついつい飲んだ。 ん、んまい。 「加工場(かこうば)と自宅の間にフェンスで囲って、あの公園みたいなところが欲しくて遊び場を作りましたよ。」 「へぇー。」 「うちの庭の公園作る時も、北條さんに色々お手伝い頂いたんです。造園とか遊具の施工業者の手配とか。」 「……あ、そういう業者選びとかは慣れてるから、どんどん使ってやってください。それにしても、楡崎さんのほうがすごい商売上手らしいですね。今ネット販売のほうは売れすぎて販売ストップとか。直売所じゃないと買えないからって聞きましたよ。」 「たまたまです。今お取り寄せのブームなんですかね。たまたまが、ヒットしただけなんで僕がアイデア出したのは、取っ掛りだけだし。こんな観光もない土地だから、単に魚の加工品だけ買いに来る人も少ないし。ネット販売ならどこでも注文受けたら発送出来ますしね。でも商品が足りずに販売ストップだから、なんとも情けないですけど。スーパーとかにも卸してる数が増えたんで、トラックが間に合わなくなりそうで。また北條さんに色々お知恵を拝借してるみたいです。」 「……羨ましいなあ。私も子育て中じゃないなら、楡崎さんみたいにガンガン働きたいなあ。」 「……あれ。北條さんが紹介してくれたんですよ。ベビーシッターの会社。僕も子守りが当たり前と思ってたんですけどね。僕も会社で働くから、昼間はベビーシッター雇いました。保育園とかこども園はいっぱいだったし。」 「…………。」 「北條さんと一緒に、お仕事されてはいかがですか?」 ちょうどその時、裏のほうのドアが開いて、楡崎さんのパートナーさんと悠斗(はると)くんがやってきた。 楡崎さんのパートナー……勇矢さんは、俺を見てビックリした顔をした。 藍翔さんと俺を交互に見て、「そっくり!」を連発するけれど、そんなに似てるとは思わない。 藍翔さんは、すごく綺麗な人だよ。 俺、当たり障りのない顔つきだし。 「……悠斗(はると)くん、俺と藍翔さん、そんなに似てる?」 「……まぁ。龍が似てると言ってたので、似てるんじゃないでしょうか。ていうか、優一さん子供が増えましたか?」 そう。 あれからずっと、楡崎さんちのボクが俺の首に抱きついて離れないわけよ。 藍翔さんからは平謝りされてるけど、俺は好きで抱っこしたままだから、いいんだけどね。 「えへへ。かわいいでしょ?涼矢くんって言うんだって。輝と亘より二ヶ月半くらいお兄ちゃんかな。」 •*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚ https://estar.jp/page/info/congratulations/star/25628463?star=20000 この度はスターを20,000以上頂戴致しまして、ありがとうございます。 それに本棚登録もキリよく大台1,000を超えました、感謝致します。 御礼特典として、悠斗くんの苦悩に追加のストーリーを公開致しました。 既に……一頁公開しておりまして、ご存知の(本棚登録頂いてお知らせの行った)方はそちらにもお星やスタンプをありがとうございます。 数頁続きますので、しばらく(数日中)お楽しみ頂ければと思います。 https://estar.jp/extra_novels/25642365 スター꙳★*゚20,000御礼特典 2020.10.06 (※この頁は2020.10.07公開) あ、こちらへどうぞ!も昨日のアクセスが増えてまして、合わせてありがとうございます。 <(_ _)>
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