9月22日

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「テスト死んだわ〜」 私たちが追いつくとすぐに、ユキはお決まりのセリフを口にした。 私と青は顔を見合せる。 これは詐欺だ。 私たち2人は阿吽の呼吸でスタスタと足をはやめる。 「えっ、ちょっと!酷くない!?」 ユキは慌てて着いてきた。 「はいはい、ユキの死んだはもう信用しないから。そんなこと言って、どうせまた順位1桁でしょ」 私は、じとっとユキを睨みながら言う。 「いや、なつもだよ。2桁もすごいんだからね」 青はこちらを睨んで言った。 そういえば、青は数学が致命的に出来ないと前に言っていた。 「赤点回避に必死の私に失礼だよ……」 青がかなり沈んだ声で言った。 確かに、青は普段からテンションが高い方ではないが、今日はさらに低い。負のオーラが出ている。 「ま、まあ最終日に数学と英語はキツかったよね……」 「関係ないよ、私には無理なんだ……」 私のフォローも虚しく、青はさらにジメジメと沈んでいく。 目の前で信号が赤になり、立ち止まったユキはそのままくるりと振り向いた。 「じゃあさ、今度みんなで勉強会しようよ!そしたら次は大丈夫だって」 勉強会ねぇ……。 私もぜひ教えてもらいたいところだし、願ったりだが……。 私はちらっと青の方を見る。 「……テスト終わったのに勉強したくない」  「「おい」」 出会ってから1番、私とユキの声がそろった瞬間だった。
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