怪奇がはびこる街シリーズ「夜中に聞こえる声」

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俺が住んでる街は不思議なことが沢山ある。幽霊に妖怪に神様、いろんなものが街を漂っている。 これから話すのは、僕が体験した話。 まずはこの話から… 「夜中に響く声」 これは、俺がこの街に来た時に初めて体験した怪奇だ。 まあ、お金ないしアルバイト探してたんだよ。でも、なかなか見つからないわけ。それで、夜になっても探してたんだよ。そしたら 「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」 まるで、獣のような声が背後から聞こえてきたんだ。何かと思って後ろを振り返ると、人影があったんだ。 その人影は結構遠くにいたんだけど、やけにでかいんだ。成人男性の身長が170ぐらいだと考えると、その人影は成人男性よりもはるかにでかい。そう考えていた次の瞬間 「キョエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ」 上空からだった。上を見ると、鳥だろうか…とても大きい影がいた。街灯でうっすらしか見えないが、確かにこっちを向いている。やばいと思ったが、足が動かない… 人影もこっちに近づいて来ている。二メートルどころじゃない…四、五メートルある… だめだ 逃げ切れない。 「お兄さん大丈夫?」 声だ…女の子の声だ。どこからするんだろうと思って探してみた。 「上だよー」 あの鳥だ。あの鳥から聞こえてくる。 「君がしゃべってるのか!?ぼ、僕をどうする気だ!?」 鳥に話しかけると、鳥の上から頭が出てきた。 「あの大男から助けようと思っただけだよー」 そう言うと、鳥が降りてきた。それと同時に、人影が走ってこっちに向かってきた。 「やば お兄さん早く乗って」 鳥の上には16ぐらいの少女が乗っていた。僕は、動くようになった足で全力で走って、鳥に飛び乗った。 「行くよ。お兄さん」 そういうと、鳥は羽ばたき、その場を離れた。 「いきなりでごめんね。僕はこの街で悪い怪奇を退治する仕事をしてるんだ。とりあえず、僕が住んでる神社に行こうか。」
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