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「ここは…神社か?」
俺が連れてこられてたのは、少し壊れかけた神社だった。
「ここね、僕の家なの。少しボロッちいと思ったでしょ。ここ建てられたの200年前だからね」
ほー、と思い神社を見渡していた。しかし、何か引っかかる。その違和感はすぐに気付いた。
「200年目?管理はされてたみたいだけど、管理されてた割にはボロボロになってないか?」
そう 最近、管理されているようには見えないのである。
「そうなんだよ。最近管理されてないんだよ。最近って言っても60年前からだけどね。だからさ、誰か管理してくれないかなぁって思ってたら、お兄さん見つけたってわけ」
あ、これはめんどくさいことになりそうだ。と僕は思った。
「…僕に管理してほしいと?」
ぶつぶつと僕が言うと、少女はうれしそうに言い放った
「うん!そゆこと!お兄さん分かってんじゃん」
笑っている顔は幼さがあり、かわいいが、言ってることは鬼畜である。
俺は、お金にもならないし、一人では到底無理だと思い、言おうと思ったが
「一人じゃないよ。今のところ、何人か捕まえて、交渉してる。もちろんお金は出すよ」
俺はその言葉を聞いて、
「それなら、その人たちに任せればいいじゃないか」
と言った。少女は
「いやいや、お兄さん。この神社一人で管理するの難しいでしょ。複数人いないと」
わかってるのかよ 少女は続けて言った。
「それに、お兄さんは他の人と違うんだよ。」
何かあるのだろうかと思い
「何が違うんだ?なんかそーゆー血が流れてるとか?」
と聞いた。少女は笑いながら、
「そんなわけないでしょ。お兄さんはただの一般人…いや、魅入られたから違うか」
そんな笑わなくてもいいだろと思ったが、最後の言葉に引っかかった。
「魅入られたって、そうゆう事?」
少女は笑うのをやめて、説明し始めた。
「ああ、魅入られたって言うのはね、あの大男から魅入られたってことだよ。あの大男ね、「織繊芸(おせき)」って言う妖怪なの。どっかの誰かが封印を解いたみたいでさ、最近、街を歩き回ってて困ってるんだよね。まあ、「織繊芸」の説明は後にするとして、とりあえず、お兄さん魅入られたじゃん?だからさ、封印するの手伝ってほしいんだよね」
とんでもないことになったな。俺は、厄介なものに絡まれたらしい
「その「織繊芸」を封印するにはどうすればいいんだ?」
俺は、少女に封印方法を聞いた。
「お、お兄さん協力的になったね。織繊芸を封印する方法は、もともと封印されてた洞窟に誘い出して、閉じ込めるだけだよ。」
まあ、普通の方法だ。俺は、少女に続けて
「それで、魅入られた俺が洞窟までおびき寄せて、封印するって訳だな」
「そうそう。封印は僕がするから」
めんどくさいが、あれに何されるかわからない。だから今はこの少女の言う通りにするしかない。と俺は思った。
「時間がない。今から行くよ」
少女は傍に止まっていた鳥に乗り、俺も鳥に乗った
「飛ぶよ!」
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