13人が本棚に入れています
本棚に追加
「まあ、いいだろう」
俺は素早くやつから1万円札を受け取り仲間たちと談笑しながらその場を後にした。
カラオケ、ボーリングをしてあっという間に1万円を使い切った俺たちは、遊ぶ金もなくなり明日も誰かを捕まえて金を巻き上げることを企てながら帰路についた。
閑静な住宅街を自宅に歩いている時‥
チャリーン
「ん? なんだ? 」
どうせ友人からのメッセージかと思い、何気ない気持ちでスマホを操作してLINEを起動した俺は目を疑った。
「法務省からのご案内です。前島瑞樹様、先日あなた様の不要国民排除の推薦をいただき、担当部署で厳選な審査をした結果、見事審査が通りましたのでご報告させていただきます」
「な? 何だよこれ‥ 」
「不要国民排除法に基づき、あなたから日本国民の主権を剥奪させてい頂きたく、刑を執行させていただきます」
俺は訳の解らないメッセージを見て、怒りがふつふつとこみ上げてきたが、PDFファイルで私刑執行許可書という題名で内閣総理大臣と法務大臣の署名入りの書類を見たとき、背中に冷たい汗が流れ携帯を持つ手が震えだした。
「落ち着け、これは新手の詐欺だ。誰かのいたずらだ」
俺は何度も心に、心配ないと言い聞かせるが妙な緊張感が襲い次第に息苦しさを感じた。
「ハアハア‥ 落ち着け、田村の仕業だ」
プルルルル
「も、もしもし‥ 」
最初のコメントを投稿しよう!