媚びを売る女

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それから、私は媚を売ることをやめた。 自分を偽ることをやめた。 新垣部長のおかげだ。 今は彼と付き合っている。 でも、贔屓だと言われないように 今まで以上に頑張った。 今では新垣部長が専務。 私は専務補佐だ。二人とも昇進した。 もう私は陰口など言われない。 あの時、私を救ってくれた新垣専務、いや、千尋にはすごく感謝してる。 「千尋ー、今日はハンバーグ作ろうと思ってるけど、うちくる? 」 「行く」 即答した千尋がかわいくて思わず笑った。 「笑うなって。ハンバーグ好きなんだよ」 そうやって照れるところも可愛いんだから。 これからも、よろしくね、千尋。
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