そして、また春が来てくれた

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「このおはな、おようふくみたい。ドレスきてる!」 「そうねぇ、こんなに皆集まってダンスパーティーかしら」 「わぁ、ダンスぱーてぃー、いいなぁ」 プリンセス、だーいすき! 「オドリコソウだものね。でもその名前なら、ドレスよりも羽衣の方が似合ってるかな」 「はごろも?」 「そう、天女っていうママも会ったことのない女の人が着てるのよ」 てんにょ?はごろも? 「ママのいうこと、ぜーんぜんわかんなーい!!」 「ははっ、ごめんね。まだ舞には難しかったかな。 じゃあね、お花にはお名前の他に『花言葉』っていうのがあるのよ」 「はなことば?」 「ヒメオドリコソウはね、 …なんだったかなぁ。昔教えてもらったんだけどなぁ」 「もー、ママったらぁ。しっかりして!」 「確かねぇ、春が来た、だったかなぁ。 あーママ忘れちゃった。 帰ったら調べてみよっか?」 「うん! でもねママ、はなことばってだれがきめるの?せんせい?」 「そうねぇ、誰が決めたのかしら。そんなこと考えたことなかったわ」 「じゃあね!まいがきめてあげる!」 「舞がヒメオドリコソウの花言葉、決めてあげるの?」 「うん!えーっとねぇ、うーん、なににしよっかなぁ あっ!きーめた!」 「なぁに?」 「えっとね、 ママだいすき!!」 「え?」 「だからー! ママだいすき、だよ?」 ママってば、なんだかをあてて、うごかなくなっちゃった。 「………うん、うん。ママ大好き、そうね。すてきね」 「でしょ!ママだいすき!!」 ぎゅーってママにする。 やっぱりママはいいにおい。 さっきたべたおはなのにおいもする。 だいすきなママ、またおはなにこようね。
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