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「────それで?
葵は何故 浪士の格好なんかしてんだよ。
お前みてぇな器量の良い女は女の姿のままでいいじゃねぇかよ」
歓迎会の最中、誰よりも多く酒を呑んでいる男……芹沢が顔を真っ赤に染めながら葵に問う。
芹沢一派が大量の酒を煽る一方、主役である葵は元服前の為、酒を飲まずに肴として出された湯豆腐と南瓜の煮付けを昼餉代わりに食べていた。
「それには深い理由がありまして……」
それ故しっかりとした口調で、試衛館一派に話したものと同じ捏造した過去を語り始めた。
*
「ははっ、そりゃ傑作だ。
葵、お前すげぇ肝が座ってるな!
道理であの土方が、女であるお前が壬生浪士組に加入する事を許すわけだ。
……面白ぇ、俺もお前が気に入った」
話を聞き終えた芹沢は口角を上げ、ニヤリと笑う。
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