9. 芹沢一派

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「おうよ。 急いで作るよう言ったから、すぐに届くはずだ」 「へぇ〜っ、それは楽しみですね!」 葵が嬉しげに話す一方沖田は何故かあまり喜んでいないよう様で、 「金子……どうするつもりです?」 と言って俯いた。 「フン、金子が足らねぇ事なんぞ、問題の内に入らねぇだろうが。また平五(*ひらご)に借りに行けば良い話だ」 そんな沖田に対し芹沢は一瞬目を丸くして驚く仕草を見せるも、酒を煽りながら豪快に笑う。 その刹那一瞬にして沖田の表情が曇り、沖田と芹沢の間にどことなく険悪な空気が流れ始めた。 「(何? 何が起きたの?)」 葵がその唯ならぬ空気にたじろいでいると、沖田は曇った表情のまま苦笑いした。 「それは無茶でしょう、芹沢さん。 先日俺たちは平五から100両も借りたのですよ」 「えっ……100両!?」 その莫大な金額に葵は思わず息を飲む。 「何故腰を低くする必要があるのだ、沖田。 俺達は町民の命を守ってやっているんだぞ。 平五も喜んで献金(・・)するだろうよ」 そんな中、新見が突如話に割り込んで来た。 葵は新見のその言葉から、芹沢一派の本性が垣間見えた気がしてならなかった。 ----- *平五……大阪の両替商、平野屋五兵衛(ひらのやごへえ)の事。今橋一丁目に店を構えていた。 * 本日、スターが1万個を突破しました! それを記念してささやかなイラストを公開する他、Twitter(miso_ramennnn)に当小説における沖田総司のモデルの某アニメキャラと、塗り絵用の葵の線画を掲載しましたので気になる方は覗いて見て下さい。 また何か要望(リクエスト)がございましたら、当小説の『感想欄』or 『Twitterのマシュマロ』にご記入下さい。 ex. スター特典で〇〇な内容の短編を書いて欲しい、〇〇(キャラ名)のイラストが見たい等。 単なる感想も大変励みになりますのでお待ちしております🥺 執筆開始から約11ヶ月、皆様の応援のお陰でここまで更新を続ける事ができました。 今後ともよろしくお願いいたします❣️ f7668f45-a8ee-4ac9-a781-a3af0f9879c3
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