11. 集う同士達 ─無自覚の恋─

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沖田はそんな彼の気迫に思わず後退りをする。 「近藤先生(せんせい)が俺の事をそんな風に言ってくれたなんて。 しかし、残念ながら俺は人に剣術を教えるのは滅法苦手なのです。 試衛館の出張稽古に赴いた際も教え方が荒すぎると叱られて……。 一君や新八さんといった優しい人に教わった方が良いと思いますよ」 彼は指導がどうも苦手らしく、愛次郎に他の者から剣術を教わるよう促したが──。 「そんな事はありません、俺達も是非近藤先生を唸らせる沖田 "先生" から剣を学びたいです!」 いつの間にか蔵之助と川島も傍に来ており、蔵之助までもが沖田に剣術を教わりたいと懇願した。 「ふふっ、沖田 "先生" か。 私も沖田先生にご指導をお願いしようかしら」 葵は思わず蔵之助が沖田を先生と呼んだことが面白くて笑いを零す。 「あ、葵さん、揶揄(からか)うのは止めてくれ」 すると沖田は自分が先生と呼ばれた事が急にもどかしくなったのか、顔を赤く染めた。 その様子に新入隊士の3人は目を丸くする。
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