鳥籠 -1-

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 それを、新しいメンバーとやらなきゃならない。  そもそも、そんなすぐに見つかるもんじゃない。  そこへハルカが持ってきた話が、これだ。  陸とカラオケに行った時に、一緒に行った陸の友達が上手かったんだよね!  で、それ思い出したから、陸にメールしてもらっといたから!  陸というのは、ハルカの彼氏だ。  カラオケって…、とあたしも含め3人は頭を抱えたのだが、背に腹は変えられないし、 何曲か覚えて来てくれるというのだから、来てもらうしかない。  しかし、約束の時間をもう30分も過ぎている。 「ねぇ、迷ってない? 陸にメール、もう一回してよ」  ハルカに言ってみると、携帯を覗き込みながら、首をかしげる。 「さっきもメールしたんだけどさ。返事ないんだよね」 「陸が連れて来てくれるんでしょ?」 「俺、見てこようか?」 「つかぁ、電話しなよ、電話」  みんなで口々にハルカに電話をと言うと、ハルカがスティックを回しながら、全員を制する。 「まあ、もうちょい待ってって! 来るから!」  全員が、その根拠もなく自信満々なハルカに押されて口ごもる。  その時、キイ、と音を立てて、リハーサル室の重い扉が開いた。
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