505人が本棚に入れています
本棚に追加
/180ページ
一章 降って湧いた災難
◆◆◆
美しい金と銀の色違いの瞳からぼろぼろ涙が溢れている。
僕を抱きしめ慟哭するお前。
その美しい、僕の大好きな顔に…お前の頬に手をやり呟く。
『泣かないで、僕の朱い鬼。お前の昏い顔も、哀しい、苦しい顔もそんなの見たくない。
ずっと、お前に与えた【天】の色のように、にこにこ笑っていなきゃ僕は嫌だ………』
最後に見る空の下、僕の最愛は最後まで笑うことはなかった───
◆◆◆
最初のコメントを投稿しよう!