100 : 此処より永久に

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「神様、私は、一生、誰かの役に立てるように頑張ります。 もっと、薬草のことを勉強してたくさんの人を救いたいのです。」 クロワは両手を組んでそう呟き、一心に祈っていた。 「さすがはクロワさんだな。 俺や先生とは違って立派だな! あとは、マルタン、あんた一人だ。 あんたは、なにを誓うんだ?!」 「私は……私の誓いは秘密だ。」 「なんだよ、ずるいぞ! なぁ、マルタン、何を誓うのか教えてくれよ!」 「リュック、マルタンさんが言いたくないっておっしゃってるんだから、それで良いじゃないの…」 「でも…」 「じゃあ、僕達は一足お先に帰ってましょうか。」 「え…でも…マルタン、一人で大丈夫か?」 「あぁ、私なら大丈夫だ。 それに、途中で追いつけるようにすぐに行くから…」 「そうか、じゃあ、気を付けてな!」 三人を見送った後、私はその場に膝を付き十字を切った。 手許にロザリオがないことがひどく寂しく感じられる。 久しぶりに、神への祈りを捧げ、そして、誓いの言葉を口にした。 「私は、あの者からクロワさんを守り抜くことをここに誓います。 私は、我が子ミシェルの命を救いたい一心で、一時はクロワさんを手にかけようとしてしまいました。 どんな理由があったにせよ、とても許される事ではありません。 皮肉なことに、私はそのクロワさんに命を救われました。 その贖罪や恩返しというわけではありませんが、私は、クロワさんを一生守ります。 私の命をかけても必ず…!」 『……な~るほど!そういうことだったのか…』 「リュック!!」 振り向くとそこにはリュックが微笑みながら立っていた。 「すまないな!でも、俺、どうしても、あんたの誓いが知りたくてさ!」 「……そうか…聞かれてしまったのなら仕方ないが……クロワさん達は?」 「あぁ、それなら大丈夫だ。 あの二人なら先に行ってる。」 「そうか…なら、よかった…」 「星の神様!もう一つ追加だ! 俺も、マルタンと一緒にクロワさんを守る!」 「リュック、それは私の役目だ。」 「良いじゃないか。 俺だってそうしたいんだから…」
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