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…見事に遅刻してしまった。
もう廊下には誰も居ない。
2人で忍び足で歩き、そぉっとドアを開ける。
カラカラカラ…
「お、おはようございま〜す……………」
うっ………視線が痛い………
「珍しいわね〜2人が遅刻なんて!」
香織が顔を真っ赤にする。
そりゃそうだよなぁ〜。ずぅっと遅刻なんてしたこと無かったんだもん。
「すいませぇん…」
2人で謝った。そしたら先生は呆れた顔をしながら、
「まぁ、今回は許してあげるから、今後は遅刻しないようにね!」
とまぁ、許してくれた。
2時間目が終わって、私は香織の席に行った。
「香織…あの…さっきはごめんね?」
ペコっと頭を下げて謝ると、
「いいよいいよ〜!実は、私もちょっと起きるの遅かったし!」
と笑ってくれた。
香織が言ったことは多分嘘。だって、今まで香織は時間をきっちり守って待ち合わせなんか絶対に遅れたことが無かったから。
きっと、私を庇って言ってくれたんだと思う。本当に優しくていい親友。
チャイムが鳴った。
「さようなら〜」
みんなが帰り始める。
「咲季〜一緒にか〜えろっ!」
香織がランドセルを引っ張った。
「うわっっっっっっっ!ちょっと香織〜!倒れる〜!」
私たちは、いつものように喋ったり遊んだりしながら帰った。
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