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≪只今、新型ウイルス感染予防の為に緊急事態宣言が出されています。
不用不急の外出は控えるようお願いします。≫
世界的な新型ウイルス蔓延する中、飼い犬のマーサは飼い主が毎日楽しみな散歩に連れて行けずに、何時もイライラしていた。
「きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!」
「ごめんね、アン。知ってるでしょ?
今、外は恐いウイルスが舞っているのよ?!
外の街頭のスピーカーでも言ってるでしょ?!
「不用不急の外出は控えて下さい」
って、
だから、一緒に散歩に行けないの。解る?
だって!!あんたも感染したくないでしょ?」
飼い主のこの家の父は、すねる飼い犬のアンの頬を撫でて言い聞かせた。
≪今日も、180人もの新たな感染者が・・・≫
「きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!」
「だからテレビでも言ってるでしょ?!こんな時に新型ウイルスに感染したくないんだよ。
ほら、見てよ。テレビ。こんなに感染者が増えて検査出来なくて待機させられている患者居るでしょ?!
俺は感染してお医者さんを困らせたくないんだよ。
だから、解ってよ!ね、アン。」
「きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!きゃん!!」
アンは、欲求不満になって部屋の中で荒れた。
ゴミ箱をひっくり返し、テーブルの上に上がって乗っているものを振り落とし、座布団を食いちぎった。
「やめなさいー!!アン!!やめなさいー!」
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