芦屋すばる

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芦屋すばる

芦屋すばるは、どこか間の抜けたひとつ上の幼なじみ、斎琉生(いつきるい)に振り回されていた。 「るい!!!」 図書委員をしている琉生を、図書室まで迎えに来たのだが、そこには整然と並ぶ本と、静かにしろと視線を飛ばしてくる他生徒しかいない。 (は、どこいってんだあいつは…) 刺さる視線を背に感じながら、すばるは図書室を後にする。 『どこにいる?』 そうメッセージを送信するが、既読はつかない。 もどかしい時間ばかりが過ぎていく。
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