ブルーカーペット

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思春期。親は口を開けば文句ばかり。なんで学校へ行かなきゃならないの。行ったってイジメられるだけじゃない。だってこの前、体育館倉庫に閉じ込められたばっかりなのに。その前はシャーペン全部壊されたし。首を絞めかけられたことだってある。これに関しては殺人未遂なのに、訴えていない私はとても強いと言い聞かせていた。でも一番怖かったのはあれかな。イジメ軍団が家まで上がってきて、お母さんに、私が喋ったこともない子の財布を取ったって。どこにそんな根拠があんのよって感じだけど。でも、お母さんはただ謝ってるだけだった。えっで思った。なんで否定しないの。なんで、私の娘はそんなことしませんって言えないの。なんで私を信じないの。なんだか親さえも信じれなくなってきた。いつか私、自分に殺されそうな気がした。他人にも殺されそうな気がした。学校なんてどうでもいい。そんなとこへ行くなんて、自殺行為じゃないの。 あのこと以来、日に日に家族といることが苦になってきた。最近、お母さんとお父さんの仲も悪い。だからか、ずっと部屋中灰色の空気が流れていて重々しい。ずっしりとしていて、酸素もろくに吸えない。呼吸困難になってしまいそうだ。前まで自分の部屋が唯一のオアシスだったけれど、ここまで嫌悪な空気が流れてきてしまった。もう耐えきれない。ここに居てはいけないというか、居場所はここじゃないと感じるようになってきた。 この時に決めた。家を出ようと。全ては自分の命を保つため。 午前2時、中学生の私には十分眠い時間帯。だけどなんだかワクワクした。今から家を出る。すぐに戻ってきそうな予感だけど、絶対帰らないぞ。 家から2時間ほど歩いたところに大きな落合公園というところがある。そこは大きな池があり、大きな芝生広場がある。よくここで遊んだなと思い出してみたりもした。そう行って寝転ぶと星が綺麗に見えた。このまま死んでしまいたい。あの星と一緒に輝いていたい。
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