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魔女とカエル
昔、ある村に、魔女と使い魔のカエルが住んでいました。
魔女は幸せに、カエルは不幸に暮らしていました。
なぜなら、魔女はカエルをこき使い、カエルは魔女にこき使われていたからです。
魔女はカエルに家事の全てを押し付けていました。
その間魔女は延々と鏡や水晶玉をのぞきつづけています。
村人から依頼が来た時以外は全く動かないのです。
カエルは何度魔女に家事をするよう言ったことでしょう。昔の魔女はよく働き、使い魔に仕事を押し付けるようなことはなかったのに…
年々魔女は我儘に横柄になっていきました。
カエルは何度も魔女に訴えました。
「自分の小さな体では全ての家事を完璧にこなすのは無理がある」と。
しかし魔女は聞き入れてはくれませんでした。
とうとう千百一回目の訴えで魔女は言いました。
「そんなに言うならば働く者を増やせば良いではないか、そら」というなり呪文を唱えました。
「かえるピョコピョコみピョコピョコ、あわせてピョコピョコむピョコピョコ」
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