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番外編-彼女と彼のその後-
※番外編-彼を知る彼女のこと-の続きです。何となく分けました。
琴乃視点
「んむぅ…っ!」
「っ…は、可愛い」
公園から手をつないで、どちらともなく心なしか足早に響くんの家に向かった。
着替えが欲しくて一旦家に寄らせてもらった時に祐樹がニヤニヤした顔でこちらを見ていたのでデコピンして出てきた。
響くんの家に入った途端、口を響くんの口で塞がれて、雪崩れ込むように響くんの部屋に誘われる。
ベッドに二人、倒れ込んでも離れない唇と熱がひどく愛おしい。
角度を変えて、時々ほんのちょっとだけ離れて、でもすぐくっついて隙間がなくなる。
「ん、ん…ぁ」
「琴乃、好き」
「ん…すき…響くん、すき」
「はぁ…可愛すぎ」
覆いかぶさる響くんの背中に手を回して、ぎゅっとしがみつく。
私の頭をそっと撫でながら、キスをしながら、響くんによって器用にワイシャツのボタンが外されていく。
お腹が涼しくなったと思うと、唇がそっと離れていってしまう。
それが何故か寂しくて思わず追ってしまう。
「っ、琴乃」
「う…?」
困ったような表情の響くんと目が合う。
あれ…もしかして、しつこい…?
「ご、ごめんなさい……」
「あー、違う。違うから…っとに、可愛いの反則」
「なに…?」
「なんでもない。キスはちょっと待っててな?」
体を離すと、自身の服を脱ぐ響くん。
キスと甘い空気に酔ってぼーっとその様子を見つめる。
華奢なのに、しっかり筋肉のついている体。今までも見たことはあったけれど、今日はすごくドキドキする。
私の視線に気付いたのか、何?と笑う彼に顔の熱が爆発しそうになる。
「なんか、すごくドキドキする…」
「ハハッ、可愛いな。…もっとドキドキさせるから」
「うぅ……」
ぎゅうぅと心臓が縮こまる。
好きだという気持ちが形になった途端、今までよりももっと、響くんのちょっとした表情や言葉に心がせわしなく動く。
そうこう考えている内にも、制服とワイシャツはするりと取られて、スカートも脱がされる。
下着だけになると一気に恥ずかしさが出てきてしまって、思わず顔をそらした。
「こっち見て」
「う……むりぃ」
なんか今日だめだ…!ほんとに心臓、壊れそう…!!
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