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______________ 「…思った以上に上手く立ち回るなぁ」 感心したように嗤う彼女(ギン)の眼はまるで実験動物(モルモット)を前にした科学者(マッドサイエンティスト)のそれだった。 「終わりを再現するにはあれでも足りんと思ったがわざとか?」 「いや、単純に経費(コスト)の問題だ。まさか切札(奥の手)を見せる間もなく殺られるとは思わなかったが。」 奥の手…シアゴーストは幼体だ。ヤゴの特質を備えた奴等はレイドラグーンという成体への変異能力を備えている。 だがそれも素体が残っていればの話である。 丸ごと消し炭にされれば変異もできない。 「…調整は必要だな」 (キング)の眼下には鎖で縛られた傀儡(冬摩刃)が転がっている…。 「そろそろ働いてもらおうか…」
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