1戻ってきました!

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1戻ってきました!

「ここはいったい……」  カナデは自分が置かれている状況を理解できないでいた。自分は確か、魔王と勇者、女神と悪魔と一緒にいた。そして、女神たちの判断によって、この世界に残ることができたはずだった。 「目覚めたか。まったく、いつまで寝ているのやら。今日起きなかったら、無理やりにでも起こそうかと思っていたぞ」 「え、エリザベス様!」 「何を驚いている?カナデ、お前は一カ月前に、この城の前で倒れておったのだぞ。それを助けてやったのがわれだ」 「一カ月……」  カナデは、魔王との戦いからすでに一カ月が経過していることに驚いた。周りを見渡して初めてここが城の内部ということに気付いた。客人を泊めるための部屋なのだろうか。カナデはベッドの上にいた。エリザベスは、カナデが寝ているベッドのそばの椅子に腰かけていた。 「お主は一カ月の間、コンコンと眠り続けていたよ。どんなに部屋がうるさかろうが、外で騒がれようが、お構いなしに眠っていた」 「にゃー」  エリザベスの言葉を肯定するかのようなタイミングで、猫の鳴き声がカナデの近くで聞こえた。その猫は、真っ白い毛並みで、瞳は黄金色、キラキラと不思議な光をたたえていた。
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