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『先ほど、わらわたちは猫になって、お主を見守ると言っただろう。白い方がわれで、黒い方が悪魔だ。ちなみに、わわらたちの言葉はカナデにしかわからない。他の者たちには猫が鳴いているようにしか聞こえないから、気を付けた方がいいぞ』
「にゃーにゃー」
「この猫たちが女神と悪魔……」
「名前はわれがつけてやったのだ。カナデにずいぶん懐いているようだのう。カナデに向かって鳴いているな。目覚めてうれしいのだろうか」
目を細めて二匹の猫を見つめるエリザベスには、確かに女神たちの言葉は猫の鳴き声として聞こえているようだ。
「白と黒だからって、ホワイトとブラックは名前が安直すぎはしませんか?」
「そうか?こやつらもそれで納得しているからよかろう」
カナデはエリザベスのネーミングセンスを疑ったが、それを追求することなく、自分の今の状況を考えることにした。
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