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私は早口で言いたいことをまくし立てる。
もう、時間がない。
「わかってるよ。姉ちゃん。」
君は少し恥ずかしげな顔をしながらそう答える。
私はその言葉を聞くと腰を上げる。
「どこ、行く気だよ。姉ちゃん。」
「もうそろそろ、もとの場所に帰るわ。」
私がそういうと、君は辛そうな顔をする。
「そんな顔しないで。どんなに離れてても私はあなたのことを見守っているからね。」
私はそういって、昔のように額を合わせて言う。
「あぁ、危ない。忘れることだった。はい、これ。」
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