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「ねぇ、和くん、どうしたの。」
その声で俺は現実に引き戻された。
「あっ、いやちょっと懐かしい人の夢を見てて。」
俺はそういって、婚約者の瑠奈をみた。
「へぇ、どんな夢だったの。」
「…姉ちゃんの夢だよ。」
「お姉さんの。お姉さんってたしか…」
「あぁ、俺が15歳のときに交通事故に跳ねられて死んだ。俺さ、その日、姉ちゃんの誕生日なのに、下らないことで姉ちゃんと喧嘩して家を飛び出したんだよ。しかもその日は雪ふってて、寒くてさ。」
「うん。」
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