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始まりの鐘はどこから
新品の制服に身を包む。
この制服は、紺のブレザーに赤いチェックのスカートとリボンで地域の高校で一番可愛いのだとか。
あまりよくわからないけど……。
鏡を見ながら髪を梳かしポニーテールをいつもより高くつくる。
気分によって高さを変えるのが習慣に
なっている。
「咲<サキ>ちゃん、……。」
そう呼ばれている気がする。
咲は、私の名前だ。
気のせいだと思い傾いている鏡を
なおす。
何故だろうか、鏡が光ったようで、不思議と体が吸い込まれていく。
そして、頭に響く鈍い鐘の音がして
気を失った---。
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