Midnight Entrance

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「あ、愛莉さん。これ、どの職業が強い、とかあるんですか⋯⋯?」 「んー、正直今後のプレイスタイルによるけど、特別弱いジョブはあんまり無いかな?どれでもそこまで問題ないし、30レベルまであげれば転職できるからさ」  桃園さんは攻略サイトか何かを見ながら、「この職業はちょっと弱いかな」「この職業は上位職が強い」と私に解説してくれる。当然、数百の職業を全て解説することが出来る訳もなく途中で諦めたようだった。  その時、私と桃園さんの横からちらりと誰かがこちらを覗いていた。透き通った水色の瞳に丁寧に編み込まれた三つ編み。3年生の水上さんだった。 「⋯⋯ど、どうしました?」  水上さんは少し戸惑った様な表情をしてから、「職業、何になるのか気になって」と言うとそのままそこに留まり続けた。  私は一気に下までスクロールして、『次へ』を押す。  するとスロットのようなものが唐突に映し出され、軽快な効果音を鳴らしながら職業らしき文字列が回転する。  あまりにも急な出来事に驚くも、スロットの回転が段々とゆっくりになっていくのを見て、画面を凝視する。どんな職業が強いのかは分からないが、強い職業になりますようにと願いながら回転の終了を待った。 「真夜中伝説攻略班よっ!!!!!!」 ……………え?
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