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鏡よ、鏡…
昔昔、あるところに白雪姫と言う美しいお姫様がいました。
「魔法の鏡よ、世界で一番美しいのは誰?」
「それは白雪姫です」
この魔法の鏡、元は白雪姫の母親の物だったが、母親が死んだ為、白雪姫の物となった。
「あ、それとシンデレラとオーロラ姫とかぐや姫と織姫と、人魚姫や乙姫も美しいですね」
「なんですって!私が一番じゃないの!?」
白雪姫は激怒した。
「いや~、次から次から美しい人が出てくるので決められないですよ」
魔法の鏡は至って正直だった。
「分かったわ!
だったら誰が一番か?決めましょう!」
白雪姫は世界中の美しいと言われる女性を集めて世界一の美女大会を開催した。
シンデレラを始めとした名だたる美女が一同に介したこの大会。
裏では悲喜交々な駆け引きやエージェントが暗躍し、一人、また一人と姿を消していった。
最後に残ったのは、やはり白雪姫とシンデレラの二大美女だった。
「やっぱり貴女が残ったのね」
白雪姫はうっすらと笑みを浮かべてシンデレラを見据えた。
「このガラスの靴にかけて、負ける訳にはいかないわ」
シンデレラの足元には燦然と輝くガラスの靴が…。
二人の闘いは熾烈を極めた。
白雪姫が毒リンゴを雨あられの様に投げ付けると、シンデレラはカボチャの馬車で突進した。
白雪姫陣営で馬車が大暴れするが七人の小人が盾になり白雪姫を守った。
しかし、馬車から飛び出たシンデレラが、ガラスの靴を手にし白雪姫に強烈な一撃を喰らわす。
闘いは終わった…。
「魔法の鏡よ、世界で一番美しいのは誰?」
「それは………シンデレラです」
めでたし、めでたし。
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