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ガラスの靴を拾った王子は、翌日すぐに持ち主を捜す様に部下に命じた。
「いいか!必ず彼女を捜し出して僕の前に連れて来るんだ!」
王子とかなりご立腹の様子だ。
「あの女!僕をぶつなんて…
パパにもぶたれた事ないのに!」
何処かで聞いたセリフだが、昨夜の舞踏会でシンデレラにキスを迫ってビンタを食らった様だ。
「キーッ!私の大事な王子に手を上げるなんて絶対に許しません!」
王妃もヒステリックに怒っている。
命令を受けた城の兵士達は国中を駆け回り、シンデレラを捜した。
いくら捜しても見つからなかったので、王子はあぶり出す作戦に変えた。
『ガラスの靴に合う女性を見付けた者には莫大な賞金を授ける』
賞金に目が眩んだ者達は手当たり次第に女性を城へ連れて行ったが、唯一残されたガラスの靴は国中のどの女性の足にも合わなかった。
それでも諦めきれない王子と王妃は隣国の女性までも連れて来させる。
女性達が拐われたと思った隣国は、王子の国に攻め込んで行く。
長い戦争となり王子の国は滅んでしまった。
王子は最後までガラスの靴を握っていたと言う。
シンデレラが森で寝ているとは知らずに…。
end
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