6種のお話

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「…ぅ、朱雨!しっかりしろ。大丈夫か?」 「ぁ、れ?ハク?どうしたの?」 「魘されていた、魔王様ってのは…俺か…?」 ハクと寝ると夢のことがひとつも思い出せない。 だから安心して寝れるけど、魘されてる横にハクがいて、こんなに傷ついた顔をさせてしまってるのは僕のせい? 「ハク…、少しだけ前に見た夢の話をするよ。」 数回見た夢に共通してみんなの誰かが出てくる。 出てこないのはクリアとかぐらい。 その夢の中で僕は絶対に死ぬんだ。 さっきの夢では分からないけど、ハクのことを魔王様って必ず呼んでるし、他のみんなのことも親しく呼んでない。 僕の魔力は―――予知夢。 でもいつ起こることかは分からない。でも何回も殺されることに違和感を感じてるんだ。 毎回違う殺され方だから…。 「ハク、だからね、いつか起こりうることみたいなんだ。だから、責任とか感じなくていいからね?」 「俺が、朱雨を…殺してるのか……?」 「ハク、分からないけどこれは僕が悪いんだと思う。だから、夢が終わった時に対処法を考えるよ。だからそんな顔しないで。」 「朱雨の予知夢は絶対だ。夢が終わった時、みんなで考えよう。朱雨が1人で考える必要は無い。週一じゃなくて週二にする。俺が一緒だとその日の夢は別の日に持ち越されるんだよな?」
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