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チーム人たちは開幕ダッシュをしていく。でも、俺はしない。
森林フィールドではよくやるのだが、今回のこの市街地フィールドは片方が貸切で使えず、迷路のようなもう片方のみで範囲を狭めて行われる
そのために会敵も速く早々に。
「丘上、敵二人!」
こんな感じに撃ち合いが始まる。
俺は手短な土嚢袋の上にバイポットを開き、狙撃体制に入る。
「スー、フ―――」
スコープに敵を納めて引き金を引いた。
バシュン! という音とともに飛んで行ったBB弾だが、風に煽られて少し左にそれてしまう。
小さく舌打ちをすると銃を右に傾けてもう一発撃った。
次の弾は風に吹かれて少しカーブを描くように進み、相手に当たった。
安堵するのも束の間。丘の上にいたはずの敵が一人見当たらないことに気づき、嫌な汗が背中を伝う。
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