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マトモな恋なんて知らない。
悪い不良の奴らに絡まれては、振り払う日々だった。
…だから、真面目な奴に真剣に告白されたのは、それが初めてだった。
「好きです!3年間、一緒のクラスで一緒に居られて本当に楽しかった!
みんなの言う通り顔はかっこいいけど、その真面目な礼儀正しさが何より素敵でした!
まわりの悪さに負けてなくて、かっこよくて仕方なかったです!私の憧れだよ!
もう会うことはないかもだけど、またいつか会えたら嬉しいな!」
…そのツインテールの少女は、そう言い切って俺の返事も待たず踵を返すと、桜吹雪の中を、暖かくもすぐに過ぎ去る春風の様に駆け抜けていった。
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