1.

5/6
前へ
/151ページ
次へ
「お疲れ様です」 明るく元気な藤木さんの声が響く。 「お疲れ様。どうしたの」 「あの、すみません…急ぎの案件がありまして」 モジモジと下を向きながら言い出した。 「申し訳ありませんが、これを明日中にお願いしたいのですが」 彼女の手にファイルが握られている。 「明日中…さっき蒲田が明日中のヤツを持って来たばかりで、ちょっとキツいな」 「ええっ、そうなんですか」 今にも泣きそうな声。 工藤が彼女の肩に手を置いて 「なあ、お前だったらこれぐらいできるだろう。藤木の初仕事だ、まさかこれぐらいできないわけないよな」
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加