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ヒールズリンチ事件の真相/その16
南部
「聖一、まずい雰囲気だぞ。もし連中から経緯を聞かれたらよう、お前からうまく説明してくれな」
砂垣さんはオレの耳元でそう囁いたわ
連中への視線を背けず、直立不動で…
「なら、事実をそのまま言うしかないですよ。いいんですね?」
「ああ…、とにかく連中を刺激しないように頼む…」
オレはここで、ココに連れて来られた8人を確認してみた
高本はここにいるが、”あっち側”の人間二人はうまく逃げたようだ
まあ、この状況に至れば、”あっち”が”どこ”なのかはよくわからないが…
...
「…みんな顔色が悪いな。まあ、不安になるのは当然か…。では初めに、君たちが置かれたたこの状況を手短かに説明しておこう。…まず俺は相和会の剣崎というものだ。当然、ここへ君たちを連れてきた5人と、店にいる2人も相和会だ。Zは相和会が事実上管理してる店だと理解してくれ。そのZの店主に、相和会が禁じ手としているみかじめ料を突きつけたのが、そこに転がってる2匹だ。すでにコイツらからは、星流会に遣わされた愚連隊のハンパもんだと供述を受けた」
これで理解できたぞ、はっきりと
相和会による、星流会の愚連隊を使った荒らしに対する報復だろ、これは…
とういうことは…
...
「…Zの他にも同様の行為に及んだ店は、こいつらから述べてもらった。そこで、この後の俺の役目は極めてシンプルだ。再発防止の措置ってことさ。コイツらの雇い主に、”それ”をわかってもらえる手段を講じる」
もうオレの”想像”は120%間違いない
気の毒だがそこの縛られた愚連隊二人のこの後は、もう決定を動かせない
残るはオレ達8人のこの後だ
頭の中は混乱しているが、ここは何とか冷静に考えるんだ…!
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