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「お察しの通りでございます。当ホテルは少々訳有りで……」 「死人(しびと)生者(せいじゃ)が相まみえることが出来るってんだろ」 「……これは、話の早い」  苦笑する堤を見て眞里絵は夫をたしなめる。 「あの、少し支配人さんに喋らせてあげても」 「俺はこういうウザい男は嫌いだ」 「というより、先程私が奥様の手を取っていたことをまだ怒っていらっしゃるご様子」 「大きなお世話だ!」 「暑苦しいほど愛されておいでで」 「……近いことはあります……」 「それは素晴らしい。私はバツ2でございまして……」 「聞いてねえ」 「……は。……それでは、お茶でもお持ちしましょうか。それからあちらのお部屋にも頃合いを見て……」
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