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昔むかーし、戦国の肥後の国に、
伊万河蛇熊兵衛と言う侍が居た。
蛇熊兵衛は阿蘇氏に仕え剣術指南していたが、
裏切られて切り抜けて辞め、
剣豪を目指して武者修行し始めた。
「おのれ上役!おのれ同僚!
俺が教えた剣術で闇討ちしようとは!
だがまあ良い…
これで心置き無く鍛練の旅に出れる!」
蛇熊兵衛が街道筋を歩いていると、
何やら人だかりが見えた。
「神は天主のみ、
八百万も居まセーン!」
ポルトガルから来た宣教師、
マタイ・フランシスコが切支丹布教していた。
「遠い異国から遥々ご苦労な事だ…」
「そこのサムライ待って下サーイ!」
蛇熊兵衛が通り過ぎ様とすると、
マタイ神父に呼び止められた。
「な、何だ!?」
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