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センターオブジアース(2008)――アップダウンの優等生
年末年始、家族が映画を何本もハードディスクに撮り溜めてくれてあった。
巧みに私の好みそうなものが外れていて、何だかなーってものばかりというのもまた、ご愛嬌。
今年は食わず嫌いをしない、と決めたしね。
何本もある中で、一番中身が見えなかったこちらを選択し、夜中にひとりで観る。
最後まで観て、これを書く時に知ったが、へえ、デ○ズ○ーに関連アトラクションがあるのね、と。
本当にモグリですみません。
とりあえず観たばかりの時に感じたことを主に。
まず一番感心したのが、時間配分の絶妙さかな。
だってアレですよ、地の底に行っちまうわけですよ?
しかも帰ってこられるかどうかですよ? 大冒険なワケですよ。
しかしそれがどんなに恐ろしいシーンになろうとも、なぜか安心していられるのは何故か?
つまり、全編を通じ、絶妙なるタイムキーパーのもと、アップダウンのすべてがきちんと計算しつくされている、ということなのでしょうね。
もちろん、映画というものはすべて時間に『縛られて』いる。
それに改めて気づいたのがこの作品だったような気がする。
つまり、長い映画観賞人生(つうものがあればの話だが)の中、今までいかに時間経過に無頓着に映画を観ていたか、ということでしょう。
この映画のキャストも私にとってはお初にお目にかかります、という人ばかりだった。
主演のブレンダン・フレイザー、もちろん初見。ハムナプトラ観たことなかったし。
なので顔のパーツが不思議な人だというのが第一印象。おお作りなので、一度見たら忘れない。それは有利だよね。
特にイケメンというわけではないが、表情の作り方が嫌いではない。舞台とかで見たいタイプかな。
子役のジョシュ・ハッチャーソンは、映画を観ていた時に誰か日本の俳優に似ているなーとずっと思っていたが、観終わってすぐ、風間俊介みたいだ! と気づき、家族のひとりにそう訴えたが、
「全然似てない」
と切って捨てられた。
ええー、金八先生に出ていた時をなぜか彷彿とさせるのに、と思ってちょっと調べたが、画像検索だけで比較すると、やっぱり全然似ていない。
しかし、何とうちの小僧が大好きだった『ダレン・シャン』が映画化された時のスティーブ役をやったと知る。
ほら、やっぱり腹に一物あり、みたいな屈折感が共通しているのでは? と一人でニマニマ。
ダレン・シャン、私も読んだけど、クレプスリーの次に好きだったのがスティーブだったなあ。
ちなみに、小僧に『ダレン・シャン』映画化見たくない? と聞いたが、うーん、あまり興味ないね、とこちらはやんわりと拒否されたよ。
だからスティーブの雄姿(?)を観賞するのもしばらくはお預けかな。
女優のアニタ・ブリエムは個性的な刈り込まれていない美しさが魅惑的だった。
この映画でも最も買える部分は個人的にはこの人の存在だった。
これもググったら、アイルランドの女優さんだって。
なるほど、しかも中世コスチュームとか似合いそう、と思ったらそんな装束姿も見つけた。
しかしネット検索って、素早く知りたいことが知れるのはありがたいのだが、いんぐりもんぐりと妄想する余地もなし、だね。
家族(親族)の細やかな心情なども一通り描かれていて、作りとしては可もなく不可もなく。
さりげなく次作に続く、みたいな振りもあって、ふーん、今どきの映画ってやっぱりソツがないね、と感じながらやっぱりググってみたら……
ああ、もうパート2があったのね。
しかもまた微妙なキャスティング。
……って、マイケル・ケインですと?!
「はい、お客様(と、脳内のセールスマンが揉み手しながら)、王になろうとした男で一目ぼれでしたか? 確か。お目が高い、もうね、軍人さんやスパイや探偵さんをやらせたらもう垂涎ものですよねー」
観るしか、ないな。
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