蝉の恩返し

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のんびり過ごしてた訳じゃない。躍起になったこともあるし、些細なことでめげたこともある。俺は野村統午でドラマー。ドラムを叩いて自分の速度を保ってきた。成績は中の下だが、注意されることはなかった。それでも末路は変わらなかったようで、これまでを思うと、もっと頑張れたらなんて思えなかった。夢はドラマーじゃないし趣味ではない。既にドラマーだから。世界は広い。宇宙はもっと広い。
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