これからの日曜日

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これからの日曜日

 そして、また、日曜日が来た。  私は暇な時間を作りたくなくて午前だけ仕事を入れた。  そうしなきゃ、きっと、暦を連れてまたあの公園に行ってしまう。  それほど私の心はハチ君パパを求めていた。もちろん、暦だって… 「三浦さん、配達をお願いしていい?」  手作りブーケがとても有名なこのお店。  シンプルな中に花の色合いとその花言葉を大切にする様々なブーケは、見た目以上に値段が安い。そのため、結婚式用のブーケは3か月前でも予約が取れないほどだった。  今日は大安で日曜日のために結婚式が多い。  私は2つのブーケを近くのホテルまで届ける事になっていた。 「はい、行ってきます」  伊藤家と植田家と書いてある。  最初のホテルで伊藤家の控室を探していると、誰かが私を呼び止めた。 「…暦ちゃんママ?」  私は幻聴だと思った。  さよならを言われたあの日以来、頭の中でその声を何度も思い返していたから。  私は慌てて振り返る。  すると、そこには正装をしたハチ君パパが立っていた。 「ハチ君パパ?」  私は驚きのあまり持っていたブーケを落としそうになった。 「も、もしかして、伊藤さんですか?」 「うん、そうだけど…」  私の頭は完全に真っ白になった。  この場所にハチ君パパがいるって事は?
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