違和感と温度差

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眩い光が収まり閉じていた瞳を開けるとそこは先程までいた教室ではなくなっていた。 石造りの大きな空間 (アース)にある電灯やライトのような人工的な明かりは一切なく、部屋の四隅に取り付けられている松明だけが唯一の明かりだ。 急に暗くなったことで初めのうちは周りがよくわからなかったが少しすると目も慣れてきて周りの状況がわかるようになってきた。 俺達30人はひとまとめに転移したようで足元には大きな絵が書かれている。さっき教室で見たものと同じようなのでおそらく転移の魔法陣というものだろう。 周りのクラスメイトも少しずつこの状況に慣れてきたのかチラホラと会話が聞こえてくる。 その時女の子の声が聞こえた 「皆さまようこそお越しくださいました。わたくしはこの国『アクアシス』の王女セスタと申します。」 声のするほうを見るとドレスを着た同い年くらいの女の子がいた。 「勇者様御一行を案内するよう父である王から命じられております。この後父との面会がありますが少し時間がかかりますので違うお部屋で少しお茶にしましょう。」 そう言うと王女の隣にいた黒ローブの2人組が大きな扉を開けた 「くっ、」 いきなり外の光が入ってきたので眩しくて右手で目を隠す。 次に目を開けてふと見上げると理事長、朧さん、オヤジの3人が怪訝そうな顔をしている。 「セスタ王女だと?一体どうなってやがる…」 そうこぼしたのは理事長だった。 「どうしたんですか?」 「いや・・・すまないまだ事態の把握が出来ていないんだ。」 理事長が言葉を濁すのは何度かあったが今回のは本当にわからない様子だった。 「みんな早く行こうよ!王女様を待たしてはいけないよ。」 そんな様子を知ってか知らずか榊は先頭を歩きみんなを引っ張って部屋の外に出ていった。 「ち、浮き足立ちやがって。」 最後尾に桐ヶ谷そして 「コウ早く行こ?」 そして俺の手を引っ張るミチル。 「おいミチル!わかったから引っ張るなよ。」 それについて行く俺 ちらっと後ろを見るとオヤジたちが集まって話していた。 あまり聞こえなかったがはっきり聞こえた言葉がある。 「こりゃ面倒臭い問題が起こってるな…」 そんな言葉を聞いた俺の気持ちはこれからの生活に一抹の不安を感じるしかなかった
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