違和感と温度差

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召喚されてから10分ぐらい過ぎた頃 今俺達は王女に連れられて客間の中でも一番大きい場所でお茶を飲みながら談笑している。 その中心はやはり王女で(アース)はどんな場所だったのか?等という質問をクラスの女子や榊にしている。 やはり王女か、そのコミュニケーション能力は高いもので最初は緊張であまり話せなかったみんなもものの数分で打ち解け、昔からの友達のような感じで話をしている。 「まぁ、ミカド様ったらとても頼りになる方なのですわね!」 「そんなことないよ、それより僕らと歳も変わらないのにこの国のことを思って行動できるセスタの方が立派だと思うよ!」 最初は王女と呼んでいた榊だったが、距離を置かれているみたいで嫌だという理由で王女が名前呼びをお願いしたことから俺達はみなセスタと呼ぶ事になった。 「わたくしミカド様のような殿方とお付き合いしたいですわ…」 「そ、そんな!?冗談でも嬉しいよ。」 「あら?本気ですわよ?」 先ほど王女は政略結婚することが多いという理由から女子が「セスタの好きなタイプは?」という話から恋バナが始まっていた。 「ちょっとセスタ!榊君の独り占めはダメよ!」 そこに食らいつくのは榊ファンクラブの女子。 さすがモテ男の榊君。学校にはファンクラブもあり周りに女子が多いから榊帝国と呼ばれるダサイハーレム集団までいた。 しかし彼女を作ったという話は全くなかったようで誰か本命がいるのではないかと噂があったようだ。 「いいではありませんか?わたくしもっとミカド様と仲良くなりたいです。」 そう言うと榊の腕に抱きついた。 「ちょっとセスタ!!?」 慌てる榊、チラチラとこちらを見てくる。 「何見てんだ?」 俺がボソリとつぶやくと隣にいたみちるがこちらを見てきた。 「どうしたの?」 「ん、いやなんでもない。」 「ふーん。」 まぁ気にすることはないだろう。気になることと言えば俺達がこの部屋に入ってからまだオヤジ達の姿が見えないことくらいだった。 ほかのクラスメイトはと言うと女子は若い執事さんと話すのに夢中だし、男子はメイドさんにデレデレしてるような状況でこれから世界を救うという緊張感など全く感じなかった。 (こんなんで大丈夫かいな・・・) そう思いながら視線を一番騒がしいセスタ王女の方へ向ける。
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