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運命の日
(ここからは孝の視点になります。)
ジリジリジリジリ
耳元で携帯のアラームが鳴り響く。たしか昨日寝る前に設定したのは7時だったか…
まだ時間あるからもう少し寝よう。
そう決めた俺は二度寝を決めようと布団を頭までかぶる。
ドタバタドタバタ
誰かが俺の部屋がある二階まで勢いよく上がってきている。
誰かというか思い当たる人物は一人しかいないのだが…
幼い頃に母親を亡くしたと聞かされている俺は父親と二人で暮らしているのだが、その父親も一体なんの仕事をしているのか月に3.4回しか家に帰ってこない。
なので実質この家には俺ひとりで暮らしているようなものなのだが今日は登校日だ。
恐らく二度寝を決め込む俺のことを起こしに来たのだろう。
「おはよー!!ってコウまだねてるの!!?早くしないと遅れちゃうよー!」
勢いよく扉を開けたのは幼稚園の頃から隣に住んでいる幼馴染みの倉田みちる。
容姿は可愛いに入る方で誰にでも優しい性格もあり学校の人気女子ランキングに必ずランクインするほどの人気者だ。
実は学校にファンクラブがあるとかなんとか・・・
「んーみちる。俺はもうダメだァ・・・ここは任せてお前は先に行けぇ・・・ムニャ。」
基本的に俺は学校に行きたくない。理由はいくつかあるがそのうちの一つはこのみちるだ。
自分で言うのもなんだが俺は学校では浮いてる存在だ。
基本的に登校しない。学校行事も点呼だけしてあとはサボる。なのに成績は常にトップクラスでよく思われていない。
そんな人間が学校の人気者倉田みちると仲が良かったとしよう。
はい。嫉妬がすごいんだよなぁ・・・
正直みちるに対して恋愛感情があるかといえばよくわからない。小さい時から一緒だから妹みたいな感覚だ。
しかし周りからすれば面白くないのだろう。陰湿なイジメ?みたいな行為をちょこちょこされる。
みちるは気にするからバレないようにするのが大変なのだ。だから学校にはあまり行きたくない。
しかし今日は別だ。この学校始まって以来の緊急登校日なのだ。
生徒側にはなんの情報もないので行ってみないと本当にわからない。しかし行きたくない。
この葛藤が今脳内で争いを始めているのだ。
「そ、ん、な、の・・・」
みちるは布団に手をかけると
「ダメなのだーーーー!!!」
勢いよく剥がしやがった。
「くっ!太陽が俺の目を侵食しやがる...」
「馬鹿な事言ってないで下に降りるよ!せっかく一緒に食べようと朝ごはん作ったのに。」
「何してるみちる?早くご飯食べに行くぞ。」
そういう俺は既に制服に着替えて扉の前に立っている。
「え!?ちょっと待って!いつの間に着替えたの?ねえコウってば!?」
俺は階段を素早く降りる。その後からみちるがすごい勢いで質問してくる。
仕方ない教えてやろう
「禁則事項です!」パチッ
「そういうのマジでやめてください。」
真面目に引かれた…
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