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そんな茶番をしながらキッチンに降りると美味しそうな匂いが鼻腔をくすぐる
「んーいい匂い。今日は和食?」
「そうだよ!久しぶりにコウが学校に行くから途中で倒れないようにしっかり食べてもらおうと思ってね。。
俺はそんな貧弱じゃないぞ?
そう思いながらもみちると向かい合わせに座る
「「いただきます。」」
しっかりと両手を合わせて食材とみちるに対して感謝の気持ちを込める
とりあえず味噌汁を一口
「ん、優しい味。今日も美味しいよ。」
「んへへ、ありがとう!」
お世辞なしでみちるの料理は美味しいのだ。
たしかみちるのおばさんが料理屋をやっていてみちるも小さい頃から料理を教わっており、高校生になってからたまに手伝いに行ってると前に聞いたことがある。
和洋中なんでもこなせるみちるは将来いいお嫁さんになるだろう。
そんなことを思ってる間に全ての料理を食べ終えた。
「「ごちそうさまでした。」」
食べ終えた食器を片付けようとみちるが立ち上がろうとする。
「いいよ。片付けは俺がやるからみちるはゆっくりしてな。」
「いいの?」
「いつも作ってくれてるんだからこれくらいやるよ。」
「ありがとう!じゃあ甘えちゃおう。」
そう言うとみちるはいすに座り直して家から持ってきた通学用のカバンから課題を取り出した。
俺はそれをキッチンで洗い物をしながら呆れたように問いかけた
「みちる...お前また課題やり忘れたのか?」
「失礼な、私がひとりでやるよりコウに教えてもらった方が早く終わるでしょ?ギブアンドテイクだよワトソンくん。」
あーね。ご飯の見返りに課題を手伝えということか。
てかそれを家出る10分前に取り出すな。
俺がジト目で見ているとみちるは勝ち誇ったような表情を浮かべた。
「はぁ...俺のカバンのファイルに入ってるからさっさと写せよ。」
「やった!大好きだよコウ!!」
「はいはい。俺も大好きですよー。」
俺は残りの洗い物を終わらしみちるが写し終えるまでスナイデルオンラインの攻略サイトを閲覧することにする。
10分もしないうちにみちるが課題を写し終えたので家を出る準備を始める。
「コウ忘れ物ない?」
「ああ。」
二人一緒に家を出て学校に向かう。
学校までは歩いて15分。なんとも中途半端な距離だ
本来ならチャリ通なのだが、父親が俺のチャリを会社に乗って行ってる為ここ半月はチャリなし生活を余儀なくされている。
「悪いなみちる。付き合わせちまって」
「んーん。食べた後だしいい運動になるよー。」
みちるは自分の自転車を押しながら一緒に歩いて登校している。まぁ運動半分俺の監視半分だろう。
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